給砂装置 その2


給砂装置 sanding tower その2

 木曽福島機関区の一基(左)は、普通の1線用とは脚部の形状が違い、パイプも乾燥室からではなく地面からまっすぐ立ち上がっている。同じ木曽福島でも、これと向かい合わせの位置、給炭槽の近く(本線より)に設置されていたもう一基(右)は、よくある1線型だったが、やはりパイプは後ろの地面から延びているようだ。乾燥室の位置は確認できていないが、扇形庫の裏手にそれらしい小屋がある。
 変わったものとしては、平棚式給炭台の屋根を突き抜けて設置されている新津の例(左)がある。新鶴見(左下)や鹿児島機関区などでは、給炭槽に取り付けてあるため脚部がない。

 下段中央は大夕張鉄道の大夕張炭山機関区、右下は小樽築港の写真で、右の乾燥室からエアで砂を送るようになっていたと思われる。留萌にもあったようだが、他にこのタイプの装置を持つ機関区がどれだけあったのかは不明。なお、小樽築港には通常のタワー型の給砂装置もあった。
 私鉄や専用線で給砂装置を持つ所は珍しいようだ。炭鉱鉄道で1線用タイプを使っていた美唄鉄道(→美唄機関区のページへ)、給炭塔にパイプが併設されていた夕張鉄道(→鹿ノ谷給炭塔の詳細ページへ)、そして大夕張鉄道以外には、使用例が確認できていない。

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