給炭設備 その7

給炭設備 スキップホイストなど

  スキップホイストとは、大きなバケットを巻き上げ機で上下させる装置。貨車からピットに落とした石炭をすくいあげ、給炭槽上部でダンプする構造になっている。バケットは1つだが、1回の操作が1分程度なので作業効率は悪くない。上は鹿児島機関区の例。左端で、B20が牽いてきた石炭車がピットの脇に見えている。他に門司、熊本機関区などで使われていたようだ。

 小さなバケットを連続して動かし処理量を確保できるようにしたものがバケットコンベヤー。タワー型で上部が細い形の給炭槽があった小郡、直方、鳥栖などで使用されていた。(右画像>なお「SL甲組の肖像」1巻に鮮明な小郡の写真がある)。
 そのほか、小樽築港と追分では、貯炭・給炭設備を1つの建物内に組み込んで使用していたようである。貯炭用ピットに大きな上屋を設け、天井に固定式クレーンがある。作業を同じ屋根の下で行うのは積雪地では合理的な発想だが、建物が巨大になるので普及しなかったようだ。  上左=鹿児島機関区、下右=小郡機関区
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