くじば そしてツバメたち 7


 それから二か月後、そのくじ場構内で、不要となった鉄道用品の頒布会が開かれた。
 なにをいまさら、とも思ったのだが、まあ、法事に出かけるような気分で、私は土曜の午後遅く、 学校を終えてから新幹線と京都始発の津夜行列車を乗り継ぎ、笠岡を目指した。
 着いてみると、予想通り車庫の構内には、はやくも雑草がはびこり、駅と車庫を除くとすでにレールの撤去作業も終わっていた。 しかし頒布会には多くの人が集まり、気動車のエンジンがかけられると、車庫からコッペルの1号機を本線へと引き出した。 さよなら運転のときと同じようにダミイの白煙や蒸気をあげてデモンストレーション。見れば、あの高橋三郎氏がお孫さんを抱いて、 にこにこ笑っている。
 「なんだい、また来たのかあ」

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