次の前田南までは1.9㌔、小渕までが2㌔と、このあたりは駅間が短い。前田南を過ぎると大阿仁川の谷が狭くなってくる。阿仁合の手前までは対岸に道路が走っているので、川向うから川や山を入れての撮影に便利である。阿仁の山々はそんなに高くはないのだが、なかにはきりりと屹立している姿形のいい山もあって、なかなかにフォトジェニックだ。
小渕~阿仁合間をゆく列車。手前が大阿仁川
小渕から大阿仁川の谷合を4㌔ほど遡っていくと、阿仁合である。駅の西側はすぐに川だが、東側は山までの間がちょっと開けていて、小中学校や幾つかの寺社も点在する。
ここから山にちょっと入った所にあった阿仁銅山には、最盛期の明治初期には2万人の鉱山関係者が暮らしていた。また、明治初期に派遣されたドイツ人技師のための赤煉瓦造りの住宅が、県の重要文化財として残されているという。いまも山の中のあちこちにぽつんぽつんと小さな鉱山はあるというが、昔日の繁栄の面影はない。
ここ阿仁合は一往復ある客レの始終点なので、夜の列車を牽いてきたC11が眠るための単線の庫がある。そして、ほとんどの列車はここ止まりで、奥の比立内まで行くのは、DCが四往復、貨物が一往復のみだ。