structures 水タンク

水タンク watertank

 給水用のタンク(水槽)は、鉄道施設の中でも機関庫と並んで存在感のあるものだと思う。形態的にも、コンクリート製、鉄製、木製という違い、脚部が鉄骨、レンガ積み、コンクリートという違い、機関車へ給水するパイプが附属するタイプと、線路脇に立つ給水栓から行うタイプなど、バラエティに富んだ外観を楽しめる。
 なお、旧国鉄での呼称は「給水槽」であり、「鉄道辞典」(国鉄1958年・絶版)によれば、脚部が覆われて内部に揚水ポンプなどの施設を含んだものが「給水塔」と呼ばれていたようである。

右=石北本線生田原駅、中段左=磐越東線川前駅、同中=信越本線軽井沢駅
同右=木曽福島機関区 下段左=房総西線保田駅、下段中=佐倉機関区

模型化のための参考データ

 「鉄道辞典」の記述では、タンク底面の地上からの高さは「最低7m」、機関車や客車への給水用は「10m以上が望ましい」とされている。 容量は、用途に応じて小さいものは30立方m、大きいものは300立方mまで存在していた。なお、機関車の水槽は、タンク機では数立方mしかない こともあるが、大型蒸機のテンダーでは17~25立方mである。

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