浜中町営軌道 2

3月25日 浜中(その2)

12時半に釧路を出て、浜中町営軌道のある茶内までの約70kmを、列車は1時間半かけて走る。茶内に着いてからは、駅前に旅館があることも分かっていたので、後のことは心配せずに、すぐ撮影を始めたと思う。

駅から少し歩いて、工場や車庫を過ぎたところで列車を待った。この写真で林の切れ目に見えている細長い建物のあたりに 国道の踏切がある。

 西円朱別からの4便が着いたばかりのはずなのに、構内にはそれが見当たらない。カーブした線路脇で遅れている列車を待っていると、時刻表より30分も遅く、地平線へ延びる線路の彼方から短い列車がやってきた。DLが牽くミルクタンクである。近づくに従って、何か後ろに従えているのが見えてくる。なんと、DL2両がミルクタンク1両をはさんで走っているのだ。
 庫の横に停車すと、推進で側線に入り、後ろについていたKATOを切り離して置いていく。どうやら故障した機関車をつないできたらしい。
 ミルクタンクは雪印の工場向けなので、茶内の駅まで行かず、DLに推されて工場に入る(線路配置は次ページ)。入口に事務室のようなものがなく誰もいないので、許可をもらわずに勝手に中に入って撮り始めるが、幸い何も言われずに撮影ができる。
 ホースでタンクの中身が工場内に移されて行く。大きなミルクトラックの入るスペースもあり、かなり新しい施設のようだ。

上)後ろにつないできたKATOを側線に入れる。背後に見える煙突と水槽のある高い建物が雪印の工場
下)工場内に入ると、まず蓋を開けてゲージを入れ牛乳の量を確認、それからホースで中身を移す

左)浜中町営軌道には、東円線(上風蓮まで)、西円線(西円朱別まで)、若松線(別寒辺牛まで)の3つの支線があった。 この当時、東円朱別~上風蓮間と、若松線の上茶内から先は列車が走っていなかったので、 列車の走行距離は若松線が約9km、西円線と東円線が13km程であった

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