松川石灰2

松川石灰 1971年夏 その2

カーブ

併用軌道の向こうから、荷車とダンプがやってきた(右)

併用軌道から急カーブで木橋へ(左)

オメガ

駅を出て、見当をつけて橋をわたり、砂鉄川沿いの砂利道を歩いていくと、なんと駅のほうからきた細いレールはたよりない木橋で砂鉄川を わたり、あとは道路と併用軌道となって、先に見える工場へと延びているではないか。

「こりゃあ、めっけもんだぜ」
けむりプロの台湾の作品でみたような情景が、ここ、日本にもまだあったのだ。

カメラを取り出して準備していると、やがて工場からおんぼろDLに牽かれた石灰袋山積みのトロッコ列車がごとごとと出てきた。

橋

あとはもう、夢中でシャッターを切るばかり、だ。

天気がわるいのでうす暗いし、モヤってもいるが、それもこの情景に似つかわしくすら思えてくる。

左)橋のたもとには「軌道内立ち入り禁止」の札が立っているが、道路橋を渡って駅に向かうと遠回りになるせいか、誰も守らない。

馬

工場と駅とのあいだをなんども往復する平トロッコ貨物だけでなく、そのたよりない木橋を「通行禁止」の立て札をまったく無視して、 自転車やら、おばあさんの集団やらがひょこひょこわたっていくのも、見ていて飽きない。

ダンプが走りまわる砂利道を、馬に牽かれた荷車がのんびり通ったりもする。


木橋

荷車を引く馬は、さずがに木橋は渡らず道路を左へ進む(上)


この鉄道いちばんの見せ場である木橋(右) 
上の4枚の写真の対岸から見たところ。   








 

Next